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SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights)という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

日本語では「性と生殖に関する健康と権利」と訳します。1994年カイロで開かれた世界人口開発会議(ICPD)ですべての人が生まれながらにして持つ権利として広く知られるようになりました。

性と生殖に関する健康とは、「性と生殖に関する身体面、精神面、社会面におけるすべてのウェルビーイングが満たされている状態」の事を言います。つまり、ただ病気や差別、暴力がないというだけではなく、その人のジェンダーやセクシュアリティに関わらず、全ての人がその人らしく生きることをもって健康としています。その権利とは、自分の性を自分で決める事や妊娠出産をするしない、するならいつ何人、妊娠した時に継続するしない、などが含まれます。

簡単にすると、「誰であっても」「自分のことは自分で決められる」「自分らしく生きられる」ということです。


私達は、一人一人のSRHRを保障しサポートする事が産婦人科としての役割と考えています。月経で困っていること、妊娠についての悩み、望まない妊娠をした時どうするか、など性についての悩みについては、適切な情報をお伝えするのと同時に、一人一人の希望に沿ったサポートをしていきます。性は人生のどの段階でも関わってきます。歳を重ねても、更年期障害や尿もれ、子宮脱(骨盤臓器脱)、腟の不快感、性交痛など性に関連する課題は色々と起こり得ます。そういう意味では、産婦人科の役割は、その人がその人らしい人生が送れるように人生に伴走するような役割、とも言えます。