婦人科婦人科手術について
婦人科手術の基本方針
腟式手術、腹式手術、腹腔鏡手術、子宮鏡手術を行っています。
体への負担が少ない手術を目指しています。腟式が可能な手術は腟式で、難しい場合でも腹腔鏡手術や創をなるべく小さく留めた腹式手術を行います。
入院日数は術後の経過や痛み等の状況を見て決めますが、術後5~7日間で退院される方がほとんどです。
腟式手術
当院では、腟式手術を積極的に行っています。
腟式手術は腟の奥から腹腔内へアプローチしますので、お腹には一切創が付きません。
また、腟には「創の治りが早い」「痛みが少ない」という特徴があり、入院日数も短くなります。
一般的には術後5日目で退院、早い方では術後3日目で退院しています。
子宮の手術(子宮筋腫や子宮頸部異形成で子宮を取る場合)はもちろん、他院では腹腔鏡で行うことが多い卵巣の手術(卵巣のう腫、卵巣奇形腫、など)も多くの症例で腟式手術が可能です。子宮筋腫が非常に大きい場合や癒着が強い場合等腟式手術が行えない場合もありますので、外来でご相談ください。
子宮鏡手術
子宮の内側(内腔)へ突出している筋腫やポリープは、それ自体が小さくても生理の量が多い(過多月経)原因になります。その場合、子宮鏡手術をお勧めしています。子宮の出口(子宮口)からカメラを入れて、突出している部分を削るようにして取る手術です。また、手術翌日の退院が可能です。ポリープはほぼ全例で問題なく手術できますが、子宮筋腫は位置によっては行えない場合もありますので、外来でご相談ください。
子宮脱手術
子宮や膀胱、腸がゆるんで腟から出てきてしまうことを「骨盤臓器脱」と呼びます。
お産や腹圧がかかる動作(重いものを持つ、など)が原因で、欧米では11%の方が何かしらの治療を受けていると言われています。また、骨盤臓器脱が尿失禁の原因となっている場合もあります。ペッサリー(リング)を腟内に入れることで治療しますが、効果不十分だったりペッサリーが頻回に抜け落ちてしまったりする場合は、手術をお勧めしています。メッシュを用いる手術もありますが、異物を使うことで生じる問題もあり、当院では自分の組織のみで修復する手術を行っています。詳しくは外来でご相談ください。