婦人科子宮がん検診で異常と言われたら
症状・原因
子宮頸部異形成
子宮頸部異形成
子宮頸がんは、この子宮頸部異形成を経て年単位で進行し、発症します。
子宮頸部異形成の段階で治療できれば癌を未然に防げます。
子宮頸がん検診は、子宮頸部異形成の段階で発見・治療することで癌を防ぐことが目的です。
異常がない方も、1~2年に1回の子宮頸がん検診を受けるようにしてください。
喫煙する人は子宮頸部異形成が治りづらく、子宮頸がんになる確率も高まります。禁煙を強くおすすめします。
治療
円錐切除術
子宮出口部(頸部)を、細胞の変化がある部分を中心に円錐状に切り取る手術です。
一番確実な治療で、病変の広がりを確認できます。2泊3日の入院で行います。
子宮出口部の一部を切除するので、今後妊娠した際に流産/早産が起きやすくなる人がいます。
フェノール治療
フェノールという薬液を、子宮出口部(頸部)に塗る治療です。4週間に1回外来を受診していただき、治療します。治療は5分程度で痛みはほとんどありません。
前述した円錐切除術とは異なり妊娠した際の流産/早産に影響しません。
ただ、異形成の強さに応じて4~15回以上治療を繰り返す必要があるため、一定期間の通院が必要です。
子宮頸部レーザー蒸散術
子宮出口部全体にレーザーを当てることで異形成を治す方法です。
日帰りで治療ができ、麻酔は局所麻酔(子宮出口部分に痛み止めの注射をする)もしくは静脈麻酔(短時間眠る麻酔薬を注射する)です。
一日で治療が終わる点が長所ですが、円錐切除術と比べ再発がやや多く、組織が取れない(詳細な診断ができない)という短所があります。